【ネットワーク基礎】フレーム構造とパケット構造
イーサネットのフレーム構造、IPパケット構造を書けますか?と言われると僕もググって調べることが多いです。すぐに確認出来るように整理します。
イーサネットのフレーム構造
イーサネットのフレーム構造です。他にも細々とありますが僕が普段意識する範囲は下記です。ネットワークスペシャリスト試験を目指している方もこれが意識出来ていれば十分です(筆者の主観です)。
階層 | ヘッダ | 説明 |
---|---|---|
L2 | 宛先MACアドレス | パケットは複数の機器を経由して相手先IPアドレスに到着します。パケットを配送するたびに変更されパケット配送先となる次の機器のMACアドレスを格納します。宛先IPアドレスにパケットが到着した際は宛先IPアドレスの機器のMACアドレスと一致します。 |
L2 | 送信元MACアドレス | パケットは複数の機器を経由して相手先IPアドレスに到着します。パケットを配送するたびに変更されパケット配送元の機器のMACアドレスを格納します。パケットが送信元IPアドレスから送出される際は送信元IPアドレスの機器のMACアドレスと一致します。 |
L2 | タイプ | フレームのタイプを示します。代表的なタイプ番号は下記です。※値は16進数 0800:Internet IP(IPv4) 0806:Address Resolution Protocol (ARP) 8035:Reverse Address Resolution Protocol (RARP) 86DD:IP version 6 (IPv6) 9000:Loopback (Configuration Test Protocol) |
L3 | 送信元IPアドレス | パケットの送信元IPアドレスを示します。送信元IPアドレスはNATやロードバランサなどを経由すると書き換わります。 |
L3 | 宛先IPアドレス | パケットの宛先IPアドレスを示します。宛先IPアドレスもNATやロードバランサなどを経由すると書き換わります。 |
L3 | プロトコル | L4データが何であるかを示します。代表的なプロトコル番号は下記です。 1:Internet Control Message Protocol(ICMP) 6:Transmission Control Protocol(TCP) 17:User Datagram Protocol(UDP) 89:Open Shortest Path First(OSPF) 115:Layer Two Tunneling Protocol(L2TP) |
L3 | 他 | バージョンや生存期間などを格納します。 |
L4 | 送信元ポート番号 | パケットを送信する送信元のポート番号を格納します。 |
L4 | 送信先ポート番号 | パケットを送信する送信先のポート番号を格納します。 |
L4 | その他 | TCPとUDPで中身が異なります。シーケンス番号や確認応答番号などを格納します。 |
L5~L7 | データ | 配送したいアプリケーションデータを格納します。 |
L2 | FCS | フレームに損失がないかどうかを確認するための情報。送信側によってフレームデータをチェックサムによって計算し格納。受信側機器は受け取ったフレームデータからチェックサムで計算し、受信したFCSと計算結果を比較する。 |
OSI基本参照モデル各層で見るフレーム構造
それではイーサネットのフレームが作成される手順を順番に見ていきましょう。OSI基本参照モデルを意識して説明します。
第7層~第5層:アプリケーションデータ
第7層:アプリケーション層、第6層:プレゼンテーション層、第5層:セション層でアプリケーションデータを生成します。各層で扱うデータの形式は異なりますがネットワーク視点で考える場合はこの3層はセットで考えて構いません。メールソフトならメールのヘッダや本文、Webブラウザならhttpリクエストヘッダ、DNSなら問合せするFQDNの情報などを格納します。アプリケーションが暗号化に対応している場合は暗号化されたデータが格納されますが、httpやftpなど非暗号データは平文(非暗号)のまま格納されます。
第4層:トランスポート層
アプリケーションデータの先頭にTCPまたはUPDのポート情報であるトランスポート層(L4)ヘッダを付与します。L4ヘッダとアプリケーションデータを含めたL4データをセグメントと呼びます。
第3層:ネットワーク層
L4データの先頭にIP情報であるL3ヘッダを付与します。セグメントにL3ヘッダを付与したL3データをパケットと呼びます。
第2層:データリンク層
L3データの先頭にL2スイッチ間でパケットを転送するためのMACアドレス情報(L2ヘッダ)を付与します。また末尾にFCS(フレームチェックシーケンス)を付与します。これをフレームと呼びます。
参考図書
本記事を執筆するにあたり参考にした書籍を紹介します。
※後日記載予定※
最後に
最後まで記事をお読みいただきありがとうございます。文中の間違い、ご要望等ありましたらコメント欄にお願いします。
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